高くついた「嘘」

何度も繰り返すが、「道徳の無い経済は犯罪である。」


この言葉を何度も繰り返さなければならない事件が続けて起きている。


オリンピック前の中国餃子事件で我々は中国の悪辣さを声高々に叫び、今回の牛乳毒水混入事件をまたかと呆れてもみた。


そこへ「三笠フーズ」の毒米事件の勃発である。国内の事件なので経緯が判りやすいせいもあるが、これもまた確信犯的犯罪である。中国を揶揄する資格が日本人にあるのか問うような犯罪である。


流通経路を恣意的に複雑にするところや、身体的被害が出ない程度の毒と目論んでいる様な気配すら感じるなど、知能犯的であり、むしろ中国の単純毒水混入犯罪が小児的にすら見えてくる。




2000年に起きた雪印乳業大阪工場の低脂肪乳の毒素汚染事件から(1955年の八雲工場による集団食中毒事件)、そして2001年から2002年にかけて発生した雪印牛肉偽装事件から連綿と始まった食品偽装事件、我々は何も学習しなかったのか・・・・余りに情けない現実である。


儲かりさへすればそれで良い。正に道徳心の無い経済の蔓延であろう。


道徳心をどかして、経済性でのみ考えてみても判る事だ。「嘘」がいかに高くつくか。
これからの企業は利益のためにも「嘘」を付かない事が重要である事を、知るべきだ。